ゴールデンウイークはアートの旅に行ってきました。第一の目的地は、日本に来たフランス人が口々におススメしてくる逆輸入観光地、アートの島、香川県直島。子供二人が疲れないよう、途中休みつつ向かうことにしました。まずは東京から京都へ。4年ぶりに会ったパリ友と山形有朋のお屋敷で川床ディナー。まだ夜はかなり寒く、キンキンに冷えてやがる氷に包まれた冬瓜のスープなど納涼を極めたコースを頂き、毛布を8枚借りて毛布ストックの底をつかせるという思い出深い一夜となりました。

 姫路で姫路城の天守閣に登って膝がガクガクになった後は、岡山・宇野、そこから20分高速船に乗れば遂に直島到着です。チェーン店はもちろん飲食店自体少なく、ランチはヒラメ一択。美味しいけど。右を見れば草間彌生の大かぼちゃ。左を見れば白い巨大な網のオブジェ。大都市からすんなり行けないだけあって、他の街とは全く違う雰囲気です。宿泊したのはベネッセハウスという美術館併設ホテルで、夜遅くまで美術館に行けて親はウキウキ。しかし、喧しい東京で育った子どもにとって、静寂の中に点在する現代アートは恐怖らしく「お化け屋敷みたいで怖いから帰りたい」と落ち着かない様子。草間彌生の絵が沢山飾られ、オブジェやシロツメクサの美しいお庭が見える客室も大人にとっては天国のようでしたが、子供は「テレビが無い」と不満げ。しかたがないのでBluetoothスピーカーで、子供の好きなスーパー戦隊の曲を再生して誤魔化そう!ん?音が聞こえない……あっ!もしかして今隣の部屋のスピーカーでゼンカイジャーを再生させている!?隣人の素敵な瀬戸内の夜を後楽園ゆうえんちのやかましい夜にしてしまって反省です。

 町中にアート作品が展示されている直島、家まるごとアート展示になっていることも。例えば元歯医者の古民家は外壁に廃船の部品を張り付けてあり、中に入ると唐突に巨大な自由の女神がドーン。「なにこれ?」と子。「なんだろう?」と私。

 また、今も使われているド派手な装飾の「I♡湯」銭湯は、中に入ると大きなゾウのサダコちゃんがドーン。床部分に春画がはめ込んである湯舟につかりながら娘が「アートって何?」と直球な質問を投げてきてうまく答えられませんでした。サダコ、助けて。フランス人に聞こう。

 直島から高松までフェリーで移動し、そこから電車で徳島の鳴門へ。紅白で米津玄師さんが歌ったことでも知られる大塚国際美術館へGO!陶板でできた世界中の名画が展示されています。原寸大のダヴィンチ、ゴッホ、ピカソ……鳴門だヨ!有名画家全員集合!子どもも大好きなEテレ「びじゅチューン」で取り上げられた絵があちこちにあって、ワイワイ。私くらい初心者だと偽物で問題なし。世界中の美術館回るよりコスパがいい~。

 この旅で一番楽しかったのは?と子どもたちに聞いたところ、鳴門で泊ったファミリーホテルで着ぐるみと子供たちが体験した「阿波踊りレッスン」と、私が2位となり一番大きな商品、鳴門金時いも2キロをゲットした「ビンゴ大会」だそうです。大きいつづらを開けてもお化けは出てきませんでした。欲張りばあさんも時にはグッジョブ!……あれ、アートは~?


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吉野亜衣子

ラジオ局を辞め、夫の留学についてパリへ。ソルボンヌ大学にてフランス文化を学び帰国。日仏文化交流のための NOISETTEを設立。

●NOISETTE公式ブログ 今日もパリで困ってます!

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