パリへ旅行に行きたい人、暮らしたい人のための情報紙 フランス情報フリーペーパー ノアゼットプレス

10周年記念本、出版決定!

翻訳家レミのここが変だよ日本文学

期待を膨らませる冬至

 いよいよ2021年もとうとうと暮れてしまう。結局コロナとの闘いの終わりがいまだに見えず日本は再び鎖国化していく一方、フランスも国民の鬱憤が溜まるのみ。本来一年で一番楽しい時期なのに世界各国に漂う空気がかなり重い。近所のスーパーで雇われるサンタすらなかなか微笑まぬが、それは決して低給のせいでも自己診断でEDだとわかったからではない。

狂気の果てに救いのサンタがいる

 マスメディアは第6波が来るか来ないかで盛り上がっている中、フランス人は少しずつ通常通りの生活を取り戻しつつ、しつこいウィルスよりずっと高めの可能性でやってくるはずのクリスマスに向けて準備を始めている。

フランスの政治の面白さはネットフリックス以上

 現在のフランスのテレビを付けたら、もはや例のウィルスより政治の話題の方が取り上げられるようになった。あれほど毎日感染者数や医療系のドラマみたいに病院の話を聞かされていたのに、急にそういう情報が報道されなくなった。ここ一年半のブランクはなんだったのだろうかと不思議に思えるくらい。その理由は? 無論、来春にせまる大統領選に違いない。

フランスの最終兵器はただの女たらし?

 ジローズの「戦争を知らない子供たち」すら知らない子供達が多くなったほどこの時代は平和。だからこそ先日タリバンが怒涛の勢いでアフガニスタンの首都、カブールを制圧したのが世界的なビッグニュースになった。世界中の誰もが20年前に起こった9・11のことを鮮明に覚えているから急に「戦争」への恐れが甦ってきた。

英国紳士の裏にペテン師が!

 東京オリンピック。本来、それを機に忙殺されるほど通訳や翻訳の仕事ができたらいいなとは数年前から密かに思ってはいたが、結局世界中を狂わせたコロナのせいで日本に行くことさえ許されずその待ち望んでいた開会式を片耳の遠くなった犬と共にノルマンディの実家で見ました。

フランス戦後最も人気だった女子キャラの行方

 子どもの頃は誰もが影響されやすい。親や兄弟をはじめ、先生または同級生やアニメからも学ぶことは多い。誰にも借りを作らず一人でこそこそ働き出世する経営者の姿は米国で成功者の見本として掲げられがちかもしれないが、子どもはやはり周りから助言や助けを得てこそ一人前の大人になるのだ。

サンタの幼馴染は指先をかじるジジィ?

 都市伝説は大体バカげているとはいえ、鳥肌を立たせながらもなぜか人を魅了する。種類も星の数ほどあるし、どこに行ったって必ず出会える。たとえ都市からだいぶ離れた、吉幾三が必死に出たがるような村に住んでいる人も絶対にこういう話を耳にする。

文句のすゝめ

 フランス人はよく喋るし、文句ばかり言うと何故か日本人からよく文句を言われる。個人差があるだろと言いたくなるけれども話が早速終了しこの原稿をほぼ白紙のままで渡すことになるからやめとく。

英雄がどんどん消えていく時代

 まだコロナ禍の最中にいるからか、大勢の人にとってこの先は非常に不安で仕方ないだろう。いくら努力をしても危機が収束しそうもないから、多少絶望的になるのも無理はない。つい最近まで繁盛していたオペラ周辺などで『テナント募集』の看板もよく見かけるし、破綻話も耳にタコができるほど報道され、この状況ではむしろ平気でいられる方が異常だ。

英雄がどんどん消えていく時代

 まだコロナ禍の最中にいるからか、大勢の人にとってこの先は非常に不安で仕方ないだろう。いくら努力をしても危機が収束しそうもないから、多少絶望的になるのも無理はない。