英パスポートに仏語が書かれているワケ
数年前にイギリスが欧州連合から離脱し、ヨーロッパの「中」でありながらも「外」の立場に戻った。ユーロ圏に加入しなかった時点で、絶対美味しいところばかり持っていかれると心配した人は多かったが、揚げられた魚と芋が代表的な料理の国だから正当な恐れといえばそうだった。
数年前にイギリスが欧州連合から離脱し、ヨーロッパの「中」でありながらも「外」の立場に戻った。ユーロ圏に加入しなかった時点で、絶対美味しいところばかり持っていかれると心配した人は多かったが、揚げられた魚と芋が代表的な料理の国だから正当な恐れといえばそうだった。
コロナ第7波の話が出ているなか、国際的な事情で燃料費が上がり、飛行機に乗ることはとんでもない贅沢になっている。最近はいつ日本が再び観光客を受け入れるだろうという疑問より、フランスから離れた国に行くのは夢のまた夢になるのではないかと不安を感じてきた。無論、自分がツイッターを買い取れるような億万長者や偉い人ではなく、自分にできることはないので、一刻も早くこの状況が良くなるのを待つしかない。
人それぞれだとはいえ、我々人間は基本的に勝手な生き物である。交換レートと関係なく自分の懐に1ユーロも入らない限り行動を起こさない傾向は誰にでもある。所詮ノーギャラで動けるのは金持ちの特権で、響きの良い慈善パーティーだって裏を返せば減税やブランディングの話は必ず出てくる。無理もない。自分に何のメリットにならないことを人はなかなかやらない。初デートで堂々と奢る男に下心が必ずあるのもその例。懐の大きさを見せたらパンティーの中を見せてもらえると期待しない紳士はこの世にいないだろう。
毎月第1水曜日にフランス全国各地で真っ昼間の静寂が突然破れる。数秒の間だけ、非現実的な音が鳴り響き、慣れてない者は皆必ず動きをとめて驚きを見せる。無理はない。あの特殊な音は本来戦争映画でしか聞きえぬはずのアラームだ。いわゆる空襲警報。
留学をはじめワーキングホリデーや出張でフランスに来たことのある日本人は星の数ほど…いないと天文学者にすら言わせないほど、ネットはパリ旅を語るブログに溢れている。
ジローズの「戦争を知らない子供たち」すら知らない子供達が多くなったほどこの時代は平和。だからこそ先日タリバンが怒涛の勢いでアフガニスタンの首都、カブールを制圧したのが世界的なビッグニュースになった。世界中の誰もが20年前に起こった9・11のことを鮮明に覚えているから急に「戦争」への恐れが甦ってきた。
東京オリンピック。本来、それを機に忙殺されるほど通訳や翻訳の仕事ができたらいいなとは数年前から密かに思ってはいたが、結局世界中を狂わせたコロナのせいで日本に行くことさえ許されずその待ち望んでいた開会式を片耳の遠くなった犬と共にノルマンディの実家で見ました。
子どもの頃は誰もが影響されやすい。親や兄弟をはじめ、先生または同級生やアニメからも学ぶことは多い。誰にも借りを作らず一人でこそこそ働き出世する経営者の姿は米国で成功者の見本として掲げられがちかもしれないが、子どもはやはり周りから助言や助けを得てこそ一人前の大人になるのだ。
都市伝説は大体バカげているとはいえ、鳥肌を立たせながらもなぜか人を魅了する。種類も星の数ほどあるし、どこに行ったって必ず出会える。たとえ都市からだいぶ離れた、吉幾三が必死に出たがるような村に住んでいる人も絶対にこういう話を耳にする。
フランス人はよく喋るし、文句ばかり言うと何故か日本人からよく文句を言われる。個人差があるだろと言いたくなるけれども話が早速終了しこの原稿をほぼ白紙のままで渡すことになるからやめとく。