パリのレストランとコロナウイルス

　秋にロックダウンになった直後に頂いた「デリバリー始めます」のメッセージ。大好きなアルケストのお料理が家で食べれるならば！と、さっそくオーダーしましたよ。

　お店ではメニューのみですが、デリバリーはアラカルトで頼めるのも魅力的。せっかくだからと数種類をオーダー。前菜からさすがアルケスト！と唸ったのが、牡蠣のお料理。２種類の牡蠣が２つの方法で調理されていて、冷たいものはムースの下にリンゴ。温かいものはグラタンでブロッコリーが。どちらも牡蠣の美味しさが抜群に活かされていて、涙出そうになる美味しさ。

　もう１つの前菜フォアグラのテリーヌはジュレの中にネギがたっぷりで、この自然な甘みと爽快感がフォアグラと相性良く、サラダのナッツソースも最高。本来重くなりがちなフォアグラ料理をあっさりとしながらも奥行きのあるお料理に仕立てていたのは流石です。メインのお魚はデリバリーなのに抜群の焼き加減。後からかけるブイヨンが海老の旨味たっぷりで、脳内が一気に海へトリップ～。

　鶏肉はボリュームたっぷり。お肉自体にしっかりと味がついているので時間が
たっても食べやすく、後からかけるポルチーニのクリームソースで塩気が緩和され、その計算されつくしたお料理に思わずうっとり。少し身が固くなっていたのが残念だけれども、そんな点をマイナスしても十分におつりが来る美味しさでした。デザートは柿を使用したもの。フロマージュブランのムースとパッションフルーツの酸味が柿の甘みで良い感じに調和されておりました。