1996年に、日本でスターバックス1号店が銀座にオープンした。北米以外で最初のスタバとなり、それから1500以上の店舗を出して、チェーン店が多い日本では、コーヒーチェーンの中でトップに立っている。
特に東京あたりはほぼどこに行ってもスタバがあって、常に戦略的な場所にある。外見も内装もユーニークなお店もあって、お店自体が特別な体験になっている。渋谷のTSUTAYA店などはもはや観光スポットだ。2011年、初めて日本にきた時は、渋谷のスタバから交差点を見下ろすことが私のチェックリストに書いてあって、ちょっと憧れだった。それが私の初めてのスタバだった。
一方、スタバがフランスに上陸したのは日本よりも遅く、2004年だった(現在はおよそ200店舗がある)。日本人である夫と初めて出会ったのはパリのスタバだったので、日本でもフランスでも、特別な思い出を持っている。フランスは、日本と比べてコーヒーチェーンが少ないが、ここ数年は(特に若い世代に)ますます人気になっているようだ。フランスでもコーヒー文化があって、家で一人で飲んだり、友達や家族の家で飲んだり、地元のカフェやビストロに行ったり。しかしスタバなどの海外のカフェが来たことでコーヒーに対する文化や行動が変わった。以前は珍しかったコーヒーのお持ち帰りができたり、コーヒーベースの飲み物の種類も多くなった。日本でおなじみのアイスコーヒーは、実はフランスでは最近までほとんどなかった。出店の時期と規模が違っても、スタバはやはり日本とフランスのコーヒーに対する文化の変化に大きく貢献しているのだ。
リラ
東京でフランス人観光客を案内する仕事を始めたばかりの26歳のフランス人女子。持続可能な社会の実現に向けての活動もする。趣味は編み物とベランダの植物の世話。