大学で使っていた日本語の教科書

 大学で日本語を専攻にして、ちゃんと勉強しはじめてからそろそろ10年が経つ。あっという間に過ぎたが、大学時代は楽しかったなぁ。

 フランス人にとっては日本語を発音するのがそこまで難しくないが、似た発音の言葉がいっぱいあって、区別するのに最初は(今でも)苦戦した。もう8年前のことだが、ちょっと恥ずかしい経験で思い知らされた。

 日本語を勉強していた頃、日本で1ヶ月の短期研修をした時だった。日本人の女子高生と出会って、友達と一緒に楽しく喋っていたのだが、「はんたい」(反対)を言うつもりで「ヘんたい」(変態)と言ってしまった。一緒にいた日本人の女の子の表情が一瞬変わったが、何も言わなかったのですぐにミスに気づかなかった。会話を続けている間、「あ、さっきはまさか?!」と思って、あとで自分で気づいて直した。おそらく分かってくれていたし、大したことではないが、こうやって気づかないうちにミスをそのまま覚えてしまったら、ちょっと恥ずかしい思いをしかねないね。言語を学ぶ時、みんなが少なくとも1度は経験する状況だと思うけど、このような経験のおかげで逆に記憶に残るのでもう間違わない!

出会った日本人の女子高生にもらったお手紙。やさしい~

 この発音ミスの流れで言うと、フランス人の友達もそのような話を持っている。駄菓子屋さんにいた時、そのお店をやっていたおばあちゃんにお菓子を指しながら「これはゴミですか?」と聞いたという。おばあちゃんはちょっと反応に困ったが、そのお菓子は「ガム」だった。本来その二つの言葉を知っていたはずだけど、その場で思わず間違った言葉が出てしまった。最初の頃は、カタカナ言葉も間違いやすいんだよなー。おばあちゃん、ごめんなさい!


リラ

東京でフランス人観光客を案内する仕事を始めたばかりの27歳のフランス人女子。

持続可能な社会の実現に向けての活動もする。趣味は編み物とベランダの植物の世話。