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今月のお客さま 由良暁世さん

『地球の歩き方』の妹分として2010年に創刊した『aruco』シリーズ。10周年を迎えた昨年はコロナ禍により気軽に海外へ行けない年になってしまいました。そのような中、旅が恋しくて仕方ないという編集部員の熱意から生まれた企画の一つが、フランスをテーマにした東京のガイドブック『東京で楽しむフランス』です。地球の歩き方プロデューサーの由良暁世さんに聞きました。

(文 守隨亨延)

ひたすらに東京でフランスを感じることに特化

『東京で楽しむフランス』ができた経緯は?

コロナ禍で海外旅行はできない今、世界各国の文化やグルメが集結している東京で楽しむ海外という切り口もあるんじゃないか、ということで生まれた本です。企画を話し合ったのが昨年10月頃、東京オリンピックが開かれる頃はコロナ禍が収束に向かって、日本の地方からも東京に人がたくさん訪れるかもしれないという期待も持っていたのですが、残念ながら緊急事態宣言中の発売になってしまいました。

コロナ禍で取材も大変だったのでは?

緊急事態宣言とかぶってしまった物件もあって、進行が遅れることはありました。やはり公共の建物に関しては、緊急事態宣言中でクローズしてしまったり、開館していて取材ができない場合もあって、ギリギリまで粘ったり写真をお借りしたりと、色々な形を探りながら行いました。コロナ禍ということで、今出せる商品と情報が取材時と校正時で変わってしまうこともあり、その線引きも難しかったです。しかし、皆さんフランス関連のお店ということで、フランス滞在時の思い出や、好きだけど今行けない「フランス好き」の気持ちを共有できたのが救いでした。大変な中でも、落ち着いたらフランス行きましょうねとお話ししながら、連帯感が生まれてことは良かったです。

物件はどうやって選びましたか?

特にフランスのグルメ系のお店は、パンとかお菓子とか日本人の日常に根付いているくらいたくさん日本に上陸しています。よって選ぶのは大変でした。本場の味や雰囲気を楽しめるということをポイントに、『地球の歩き方』パリ編やフランス編を担当している編集者の坂井彰代さんと一緒にお店選びをしました。写真の撮り方も、どうやったらフランスっぽく見えるかアングルを探りながら撮影し、坂井さんがフランスの雰囲気が出るように工夫してくれました。

海外旅行解禁のタイミングで改訂版を出したい

今回本を作っていて面白かった点は?

あらためて「東京で楽しむフランス」というテーマで一括りにすると、いろんな場所の発見がありました。例えば、東京カテドラル聖マリア大聖堂の敷地に再現されたルルドの泉があるんですよ!迎賓館とか赤坂離宮も、フランスという視点で感じられる新たな美や芸術性がありました。

特にお気に入りのページはありますか?

『aruco』には「aruco調査隊が行く!!」という編集者によるテーマ別比較ページがあります。今回はP68とP69で「フランス発のパン屋」と「フランスで修行した日本のパン屋」の対決をしていて面白いと思いますよ。

日本での地域や、対象国を広げたりする予定はありますか?

7月はフランスと台湾と韓国の3冊を出したのですが、11月に『東京で楽しむ北欧』も発売される予定です。来年以降はさらに国を増やせていけたらなと思っています。東京以外の地域を対象にした同様のガイドブックも作れればいいなとは思いますが、まだ取材スタッフを各地に出すというのが時期的に難しいこともあって、すぐにはできないかもしれません。特に京都はパリと親和性が高いですし「関西」地域本の制作も可能性としてはあります。

地球の歩き方の今後の方向性は?

『世界のグルメ図鑑』などテーマ別に世界を紹介した図鑑シリーズというのがあります。海外に行けないけれど、おうち時間で使っても楽しく、そして旅前の知識の収集にもなるという「旅×学び」といった本を出していくことになるかなと思います。

しばらくは旅行は我慢が必要ですね。

編集部のメンバーも旅好きなので、皆さんと同じようにずっと旅ロスが続いている状況です。旅への恋しさは忘れずに、海外へ行ける状況となったらそのタイミングで現地ガイドブックの改訂版を出せるよう、全力で準備をしていきたいと思います!