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モンジェラ・アレクサンドルさん

東京の東中野にあるフランス語教室「ドゥースフランス」。フランスの歴史文化、映画、時事などのオリジナルレッスンを展開しているアレクサンドル先生にレッスンを通して日々気付く日仏の違いについて聞きました。

(文 守隨亨延)

マクドナルドが繋いだ日本での日本

まずアレクサンドル先生のことを教えてください。ご出身のサヴォワはスイスに近いところですよね。

はい、そうです。サヴォワ県エクス・レ・バンの出身です。綺麗な湖があるところです。元々語学に興味があり、高校の時にスペイン語、イタリア語、英語を勉強していました。大学も語学を専攻しようと思い、最初はロシア語を勉強しようと思ったのですが、ロシア語は私にとって難しかったので他の言語を考えた時に行き着いたのが日本語でした。英語、フランス語、日本語の翻訳者資格を持っています。

日本にはいつから?

2013年にワーキングホリデーで来ました。理由は生きた日本語を学びたかったからです。そして、ある日、東中野のマクドナルドで漢字の勉強をしていたら、運命のような出会いがあって現在まで日本にいます。

今の奥さんですか?

いえ、違います(笑)。おじさんがマクドナルドでイタリア語の勉強をしていたんです。日本でイタリア語を学んでいる人にはなかなか出会わないので話しかけたら東大でオペラを研究する先生でした。その先生に大学でティーチングアシスタントをしてくれないかと言われて、教育の仕事に関わるようになりました。

それでずっと日本に?

そうです。ワーホリが終わった後は一度フランスへ帰りましたが、ティーチングアシスタントとして教授ビザを申し込めたので、とんぼ返りに日本へ戻りました。その後、自らのフランス語教室などを始めて現在に至っています。

学校で教えていてどういうところに日仏の違いを感じますか?

日本の授業は受け身であることが多いように感じます。フランスでは、必ず発言を求められますし、前に出て説明する機会が多いです。先生に当てられた時もそうですね。日本人は分からないと黙ってしまいシーンとなりがちです。あと、日本の生徒は間違えることをとても嫌うため、授業が終わってからこっそり聞きにくる子は多かったです。

私もこっそり派でした!

私はいつも授業で「質問があれば10秒以内に聞いてください」と言っています。疑問を持った時にすぐ解決すると理解がしやすいですし、クラス全体のためにもなりますし。

妻の友達は私の友達、私の友達は妻の友達

逆にアレックス先生が日本語を学んで苦労したことは何ですか?

色々あります。例えば「は行」の発音でしょうか。日本語の発音自体は難しくないですが、「は行」だけは難しいです。理由はフランス語にないからです。フランス語は「H」の子音を発音しないので「は」は「あ」になります。

日本語のニュアンスはどうですか?

日本へ来る前は、なぜ日本人はいつも「すみません」と謝ってばかりなのだろうと思っていました。しかし「すみません」という言葉には「ありがとう」という意味合いが含まれることもあります。それを日本に来て実際に遭遇して体感しました。

日本の異文化にも悩んだのでは?

そうですね、結婚式ですかね。フランスでは、結婚式に招待されたらパートナーも参加します。日本では二人とも招待されていない限り、招待された人しか結婚式へ行きません。これは友達関係でもそうで、日本は「私は私の友達」「妻は妻の友達」と分けている場合が多いです。一方でフランスの場合は、パートナーの友達は自分の友達ということで、お互い知り合いになります。

語学が好きで色々な言語を学んできていますが、語学を学ぶコツは?

語学はマラソンであり筋トレです。スプリントではありません。少しでも良いので毎日継続する力が必要です。数カ月後に渡仏するのでフランス語を教えてくださいという生徒さんもいますが、正直なところ数カ月で語学は身に付きません。「継続は力なり」です。

【ドゥースフランス】