環境問題が重視される中、フランスでは廃棄物とサーキュラーエコノミー法が2020年に公布された。循環経済の実現に向けて、2040年までに使い捨てプラスチック製品から完全に脱出し、廃棄物の削減と再利用推進、計画的陳腐化への対策、消費者への明確な情報提供などがその大きな目標。具体的には例えば、公共施設での給水機設置の義務化、様々な使い捨てプラスチック包装や食器などの禁止、ゴミ分別のロゴ改善、一部の商品パッケージに修理可能性指数の記載などが実施される。

 毎年徐々に追加され、今年からは食料品以外の新品の売れ残り品や在庫の廃棄も原則として禁止されるようになった。対象は家電、化粧品、本、靴、そして衣類。埋め立てや焼却ではなく、寄付やリユースまたはリサイクルになる。違反者には罰金が科されるけど、ちゃんと法律を守ってくれるのか、例外がどれぐらい発生するのか、リサイクル方法など今後の実際の動きと影響が気になるところ。

靴下の修理前

 衣類といえば、個人的に服を捨てるのにずっと抵抗を感じてきた。服はできるだけ中古で買い、要らなくなったらあげたり、リサイクルショップや回収ボックスに持って行ったりする。でもダメージのある衣類は? 可能なら自分で修繕すれば満足感と達成感があるね。「貧乏くさい」というイメージが人によってまだあると思うけど、割れた容器を金で修理する「金継ぎ」に例え、ものの寿命をクリエイティブに伸ばし、新たな価値を追加する見方もできる。修理できなければ、「ゴミ」となるはずの物を「材料」として見直して、新しい物を作り出すというアップサイクリングが有効:ジーンズがカバンに、Tシャツがクッションカバーに、可能性は無限!

靴下の修理後、綺麗になった!

リラ

東京でフランス人観光客を案内する仕事を始めたばかりの26歳のフランス人女子。持続可能な社会の実現に向けての活動もする。趣味は編み物とベランダの植物の世話。