突然ですが私、カフェの店員になりました。ラジオの中で!なんとノアゼットプレスのラジオ番組をpodcastでスタートすることにしました。番組の設定は「パリの片隅にある在仏日本人が集まるカフェ。
オーナーと店員がリアルなフランス生活について徒然と語っている」で、カフェのオーナーはノアゼットプレスの「アレコレパリコレナンダコレ~」のライターでファッションジャーナリストのトモクンこと清水友顕さん。在仏30年の一筋縄でいかないフランスエピソードがうなります。店員の私は永遠のフランス初心者として、素朴な疑問をぶつけていきます!
ラジオを思いついたのは去年秋。元ラジオマンとしては放送してもいいくらいのクオリティに、と昔一緒に音楽番組を作っていたディレクターY氏に連絡し、熱っぽく語って立ち上げに協力してもらえることになりました。お次はDJ探しです。フランスらしい華やかな世界から生活感あふれるところまで語れて、リスナーに親近感を持ってもらえる優しさを持ち合わせ、情報発信に慣れている……トモクンどうだろう!ドキドキしながら連絡すると、二つ返事でOKをもらえました。
それからY氏との打ち合わせを重ね、先日ようやく初回収録の運びに。が、コロナもあって長時間の打ち合わせはしていないし私だけ先走ってないかな、Spotifyで配信して聴いてくれる人は居るんだろうか、など漠然と心配が募り、収録の日は朝からすっかり無口に。そんな時、偶然長女が借りてきた漫画「宇宙兄弟」を読んでいたら「やってから悩め」と書いてありました。よし!ワイン一気飲みして収録!いざ宇宙へ!
タイトルは「カフェノアゼットーパリを裏側から見るとー」(仮)。収録するのにまだ仮……。Y氏とトモクンは初対面ということで打ち合わせは長め。Y氏が「トモクンはいつパリに?」トモクン「地下鉄サリン事件の頃ね~」私が中学生の時すでにパリ入り!Y氏「トモクンはこれまでメディアに出演されたことはありますか?」トモクン「20年以上前にフジテレビの深夜番組のゲイ番組に。その後20年経ってパリの蚤の市を案内する番組に出ていました~」。ふり幅凄まじいご活躍!トモクンとは10年の付き合いですが、新たに知ることばかりで驚いていたらあっという間に30分。20分番組なのに。「あなた元ディレクターなんだから、編集点考えてしゃべってよ」「Yさんなら編集できるでしょ」とか「そこは『お楽しみに』じゃなくて『お付き合いください』でしょ」「事前に言ってくださいよ」とかY氏と私が大人げなく言い争いしているのを、「アハハ~」と笑い飛ばす大人のトモクン。一言で言うと、楽しかった。すべて杞憂であった。宇宙兄弟の言う通りだった。どういうわけか、ナレーションも私が担当することになりました!41歳、新しい扉を開きます!
吉野亜衣子
ラジオ局を辞め、夫の留学についてパリへ。ソルボンヌ大学にてフランス文化を学び帰国。日仏文化交流のための NOISETTEを設立。
●NOISETTE公式ブログ 今日もパリで困ってます!