【今月のお客様】 ロリアンヌ さん
今号は2015年から4年間本誌で東京でのキャリアライフを綴っていたロリアンヌさんが再登場!息子との日々を爆笑まじりで語ってくれました。さて、フランスママが羨む日本のアノおやつとは??(文 編集部)
フランスのことわざに納得!
おかえりなさい!今はどんな生活を送ってるんですか?
1歳になる息子瑠一(ルイ)と、夫と東京で暮らしていますよ。育児休暇が明け5月から会社に復帰して、息子は保育園に預けてフルタイムで働いてます!子どもを送ってから仕事して、お迎えして寝かしつけしてからまた仕事という毎日です。夜に子どもが起きるので、ホントに育児は仕事の徹夜より全然つらーい!
赤ちゃんの夜泣き、大変ですよね。
夜7時に寝かせて、夜中0時からは2時間おきにミルクをあげて、夫と一日交代で子どもと同室で寝ています。フランス人は生後1ヶ月から赤ちゃん一人で自室で寝かせるんですが、そんなの可哀そうで私にはムリ!子どもが泣いちゃうし。「そんなの泣かせとけばいいじゃん!」とかフランス人には言われるんですけどね。今は日本スタイルにしてますが、日本で聞く10歳まで親と寝るとかはさすがに勘弁してくれ…。
泣きやまないときはどうしてますか?
生後2ヶ月からおしゃぶりを使って乗り越えてますね。生まれる前は絶対使わないって思ってたのに~(笑)。フランスのことわざに「昔は主義主張があった。今は子どもがいる(Avant j’avais des principes, maintenant j’ai des enfants.)」がありますが、本当にその通り。フランス人には「だから最初から一人部屋で寝かせてればよかったんだよ!」とか言われています。…授乳の時に別の部屋まで10回起きて行ってみろよ!と思いますが、まあこれでフランス人がなぜあまり授乳しないのかもよく分かりましたね。
他にも日仏で育児の違いはいろいろありそうですね。
寝る時間はフランスのほうが早くて、午後6時~8時には自室で寝かしつけます。あちらは保育園に預けるために最初からミルクか生後2-3ヶ月で母乳をやめて3ヶ月目から仕事復帰をするのが一般的です。
食べ物ではどうでしょう?
日本の赤ちゃんせんべいは(甘くなく、口で溶けるようなお米のおせんべい)あちらにはないんですが、「何それ!いいね!」とフランスのママたちに羨ましがられます。フランスではブドワール(Boudoir)という赤ちゃんクッキーや、パンとジャム、果物のコンポートなんかもあげています。日本よりも砂糖をよく与えているので、私自身も迷う部分もあります。日本のやり方のほうが健康的なのでいいなと思いますが。
フランス人のキツさに
今さら傷つく
日本の保育園に通わせているそうですが。
日本の保育園、サイッコーですよ。優しいし、サービスが良すぎます。毎日写真や報告も送ってくれるんですが、フランスではあり得ない。これもフランス人の友達に羨ましがられます。日本と同様パリでも保育園に入れるのは4人のうち1人らしくて大変らしいです。
日本とパリ、育児しやすいのは?
産む前は、残業の少なさや、男女の家事育児分担、出生政策の補助などフランスの方が育児しやすいのかなと思っていました。それは一理あるとしても、日本の方が育児しやすい部分も少なくないと今となっては思います。まず日本はすごく安全でサービスが素晴らしいので暮らしやすいし、ストレスも少ないです。それに東京でも子ども向けのイベントが豊富で、家族を考えた街づくりにもなっていますしね。たとえば、日本では授乳室があちこちにあったり、お手洗いにほぼ確実にベビーシートがあったり、駅には必ずエレベーターがあります。パリなら、まず公衆トイレはないのでベビーシートどころではないのですが…(笑)。さらに、パリのメトロ(地下鉄)にはエレベーターがなく、一人でベビーカーを使っている場合は地下鉄を使うのが難しい。だから今は休みのときにフランスに行くくらいがちょうどいいかな。
最後に、瑠一くんにはどんな風に育ってほしいですか?
世の中が鬱っぽい状況なので、ハッピーに育ってほしいです!頭良くなくていいから(笑)。おいしいフランスのパンが食べたいからパン屋さんかコックさんになってほしいなあ。