タトゥーを入れている人の中で、一回入れてみたら次々と入れたくなってどんどん体の隙間を絵で埋めていくのをよく見る。手を出したらもう止まらなくなる。
私が最近止まらないの刺青ではなく、観葉植物だ。今まで何となく少し置いていたが、どう管理すればいいかいまいち分からず、変に触ってしまうのが怖くて放置していた傾向があった。そして今年は春の風に乗って、初めて植物を剪定して挿木まで挑戦した。そこからエンジンがかかった。園芸でいろいろとやることがあって、再び植物に成長や動きが見えてくる春の時期が楽しくて、買ってからずっとそのままにしていた植物を植え替えたり、死にかけていたものを水耕栽培に切替えてどうにか復活させたりして、忙しい日々が続いていた。フランス語では、「緑の手を持つ」を意味する「avoir la main verte」と言う表現があって、要は植物を育てるのがうまいということだけど、緑の手は生まれつきじゃないだと思うようになった。探りながら、楽しみながら植物の生きている仕組みを理解し、徐々に失敗と成功から学んでいく。
またこの前、近所でガーデニングフェアが開催され、驚きの値段で大きめの植物をゲットできるチャンスが訪れた。調子に乗って、インスタやお洒落なインテリアで必ず見るモンステラを手に入れた。それに面白みのあるものや観葉植物の種類も増やした。
気づけば、部屋がもうグリーンだらけ。少し前にやった挿木や水耕栽培の成果が今出始めて、これからの蒸し暑い日本の夏をリアルジャングルの中で乗り越えていくかも。
リラ
東京で翻訳者としても活躍する29歳のフランス人女子。持続可能な社会の実現に向けての活動もする。趣味は編み物とベランダの植物の世話。