次女、日本語学校の面談を受ける
野外映画で前に座ったインド人に突如UNOカードを配布されゲームスタート。
日本の小学校に1週間しか通ったことがないため、まだひらがなもカタカナも漢字もまともに習ったことがない次女アム。日本語学校に9月から通わせることにしました。
ちなみにお嬢はニューヨークにある塾に通うことに。だって…‥日本語学校も塾も通わせると高いから。マンハッタンにある日本語小学校は3つくらいはあるようなので、見学を申し込み、本人が「ここがいい」と言う学校に申し込むことに。
その学校は面接試験があるとのこと。あれ? 誰でも申し込めば入れるのかと思ってた……。申し込みも記入項目に「学業などでの表彰経験」6歳にあるかい。もしかして普通あるの? 面談も「面談参加は保護者の1名のみ」。これは若旦那だろう!アムのプレゼンよろしく頼む。いざゆかん! 卒園式の時のワンピースを流用。若旦那もジャケットを着せて、やる気があるように、ちゃんとした家のように見てもらう作戦。私とお嬢は応援団として、建物の外までついていってエールを送るぜ。
前のめりで面接時間より25分前に着いてしまい、ビルの前で時間を潰していたら、通りがかりの親切なアメリカ人に「そんなところにいないで! こっちおいで!」とビルに招き入れられてしまった。私上下ユニクロ、綿のパンツにアロハシャツで所ジョージみたいな格好してるんですけど。断りきれずエレベーターに乗せられ、うっかり日本語学校に到着。
学校の先生も「あらっ? あれっ?」ずいぶん早くきた上に所ジョージみたいなお母さんが登場きて困惑している様子。次女アムは面談室に連れて行かれ、しばらくすると待合室に帰ってきました。これから若旦那も面談だな、と思いきや「ではお母様から見てお嬢様はどんな性格ですか?」えっ! ええっ! 私面談するの?? あわわ。参加するつもりのない所さんとお嬢も面談に参加することになってしまった。私「とても努力家で、諦めない根気があって……」お嬢「でもねー、諦めたくないからってよく泣くんですよー」お! ま! え! は!! しー!! 静かにー!! 先生「お姉ちゃんから見てそうなのね〜。」アム「わたしよく、髪がボサボサになります」性格ではないかもしれない。先生「……髪の毛はどうにかなりそうですね。では、お母様はなぜこの学校に通わせたいと思われましたか?」おか、おか、おかあさま、何も考えてなかった。私「えー、日本のことを忘れないで欲しくて……」弱い。志望動機弱すぎる。お嬢「でもねー、妹はねー、好き嫌いがなくてねー、なんでも食べるんだよ。特にポテトが好きです。」関係がないぞ! お嬢!!!
先生「あらいいですねー……お父様は特に伝えたいことなどおありですか?」若旦那「……優しい子です」。長い社会人経験があるコメントとは思えない。先生「それは素晴らしいですね。では結果は明日にお伝えします」とりあえず先生が欲しかった答えは与えられなかったという確信はあった。
とりあえず帰りの途中のグランドセントラル駅でプチ打ち上げ。アムに聞いたところ「お勉強、先生と一緒にやるの楽しかった。お友達とも一緒にやりたいんだあ」なんてピュアな。誰の子なの。受からなかったら可哀想すぎる。結局先ほど「合格を伝えられて嬉しい」とメールをいただきました。ほっ。これで落ちていたらアロハシャツの罪悪感で苦しむところでした〜。
夏休みに行ったメキシコの天然泉セノーテで泳いだ後に「マヤ文明では生贄を投げ込んだ」と知って恐怖。
吉野亜衣子
ラジオ局を辞め、夫の留学についてパリへ。
帰国後、日仏文化交流のための NOISETTEを設立。2022年で設立10周年。
2024年春よりNY在住。
連載中のトモクンとポッドキャストやってます。
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