日本で、人生初の有給
これまではアルバイト、フリーランスなどで仕事をしてきた私が、会社勤務をしているのは実は最近のこと。正社員ではないものの、現在働いている企業で自分の労働時間に応じて有給休暇がもらえた。という訳で最近、20代後半にして人生初の有給を取った。
フランスでは年次有給休暇が多く、よく休んでいるイメージがあるが、自分はフランスでの労働経験が少ないので、いわゆる有給休暇を使って長期間のバカンスを楽しむ経験がない。有給取得率が50%とかなり低い日本と、ほぼ100%のフランスでは、そもそも有給取得に対する意識が違うのは言うまでもない。でも100%の取得率だから自由に休んでいる訳ではなく、実は日本よりも色々と細かい法律と決まりがある。
何が違うのかというと、まず毎年付与される有給日数は勤続年数によって変わらないこと、基本的に翌年に自動繰り越しされないこと。入社1年目でも10年目でも、25日の有給休暇がもらえる。また、有給休暇が計算される期間と、その付与された有給を取ってもいい期間が法律や企業によって決められている。さらに従業員が休みを取得する順番も予め決められているので、企業側である程度スケジュールを組むことができる。5月から10月の間に少なくとも2週間の休みを連続で取らないといけないので、実際には7月〜8月に長めの休みを取ることが多い。そういう仕組みになっているために有給取得にあまり違和感がなく、上司の了承を得た上で取得可能な期間中に休めば、周りからも文句を言われない。もちろん実際の状況や意識は業界や人によって違うけれど、よく働くためにちゃんと休むことの大事さと、頑張って得た有給休暇は取る権利があるという意識は大きく変わらない気がする。初めて有給を取ったことでその制度のありがたさを再認識できた。いつかフランスでも有給休暇を実際味わってみたいな〜。
リラ
東京でフランス人観光客を案内する仕事を始めたばかりの26歳のフランス人女子。持続可能な社会の実現に向けての活動もする。趣味は編み物とベランダの植物の世話。