入り口1m・奥行3mの店舗がフール通りにあります。実は、もう少し小さな店舗がサン・ペール通りにあるのですが、稼働している店としては、パリの中でも最小と言えるかもしれません。
 そこは僕の住むアパートに程近く、これまでに幾度となく目の前を通ってきたのに店舗だと気付いていませんでした。でも、8年程前に当時の時流に乗りカップケーキ店としてオープンした時
に、その存在感を発揮。ラデュレで修業したパティシエによるカップケーキは色鮮やかで美しく、高級ホテルのポーター然とした金モールで飾られた赤い軍服風の身なりの男性が接客してくれて、それなりの人気だったよう。ただ流行の波は早々に収まり、数年を持たずに閉店。


 それからは、コロナ禍での流行だったカナビス(大麻)由来のCBDオイルを売るお店に。みな巣ごもりをして、落ち着かない精神を癒したかった時代の話で、街のあちこちにCBDの文字が躍
りました。その店も、やはりコロナが収束してからすぐに閉店。
 そして今年になってから、こちらのChibiというお店がオープン予定。お店のウィンドーにはたまごっちやインベーダーゲームが飾られています。
どうやら日本のゲーム専門店のようです。どちらのゲームも化石のような存在ですが、熱狂的なファンがいるのでしょうか。『Food & Game』となっているので、食関係の商品もありそうです。
とにかく、そのフール通りの店舗にはその時々の流行のお店ができるようで、注目に値する場所と言えるかも。ただサイクルはとても短い。日本のゲーム専門店は着眼点としては良いですが、
お店自体は長続きしなさそう。そもそも、お店に2人同時に入れず狭すぎます。早くも次の店がどんなものになるのか、秘かに楽しみにしているのでした〜。


トモクン

トモクンという名の45歳。在仏27年。ファッションジャーナリスト(業歴17年)は仮の姿で、本当はただの廃品回収業(業歴5年)。詳しくはブログ『友くんのパリ蚤の市散歩』にて。
【blog】 友くんのパリ蚤の市散歩
http://tomos.exblog.jp