今回は「伝説の家政婦」として注目のタサン・志麻さんの旦那様であるフランス人のタサン・ロマンさんにインタビュー!日夜子どもたち(5才・3才・1才)の世話と志麻さんのお仕事のマネージメントをこなすタサンさんに、夫婦の暮らしや考え方を伺いました。

言葉で伝えることを大切に

現在のお仕事は??

志麻のお手伝い。撮影補助や、買い物、レシピ入力や、運転と3人の子どもの世話かな。4年前頃から志麻の仕事が忙しくなって、私が仕事をやめて子どもを見るようになったんだ。志麻が好きなことができるなら、今がチャンスかもしれないからね。

お二人ともかなり忙しそうですが、子育ても楽しんでそうです。

 楽しいは楽しい。でも子どもが寝た後の時間が毎晩楽しみ。韓国漫画読んだり、志麻とドラマや映画を見たり1人でゲームすることもある。私はいろんなことを一度にできるんだけど、志麻はできないから、ゲーム中の志麻に話しかけて怒られる。でも怒られるのは好きだからいいんだけどね!

夫婦のケンカはどんな感じ?

小さい喧嘩はたくさんするよ。なるべく大喧嘩にならないように、思ったことはすぐ言えばいい。子どもにもそう言っていて、説明してくれればNOを受け入れるけど、なかったらダメ。相撲みたいなケンカをする子どもたちに、「手を出さないで、ちゃんと口で言いなさい」と教えてる。

パパママではなく、カップルでいたい

日本での暮らしはどう?

私はパリ郊外のル・ブルジェという町の出身で、昼間でも護身用にナイフを持つような地域だったけど、人との会話も優しい人も多い。日本は安全だけど、子育てしていて怖いのが、「子どもがロボットみたいになるんじゃないかな」ということ。海外に比べて自分の意見をはっきり言えなかったり、こうじゃないとダメみたいな考え方が多いように思うよ。自分の育て方次第かなとは思うけど。

どんなところで感じる?

例えばお店で店員さんの言葉に気持ちが入っているかわからないときがあるよね。私は自分の気持ちもちょっと入れたほうがいいんじゃないかなと思う。フランスではお店の人が色々話してくれる。田舎ならもっとそう。そこはフランス、いいなって思う。

他に感じるギャップはある?

 考え方が全然違う。フランス人の子どものほうがいろいろな意味で早く自立すると思うよ。私は15歳から学校に行きながら働く毎日だった。今もなるべく子どもに親のものをあげないようにしている。フランスは学生でも早く独り暮らししたい。その代わりに仕事をする。

フランスは家に友だちを呼ぶことが多い?

日本で働いていた時、飲み会がたくさんでびっくりしたよ。フランスなら自分の家で友達に会う。子どもと大人はテーブルを分けて、子どもテーブルは一番大きな子に任せる。面倒を見させるとその子も大人になれた感じで嬉しいでしょ。コロナ禍の前は我が家もたくさん人を呼んでいました。

フランスの男性は年上女性が好きというのはホント?

全員じゃないけど、フランス人には考え方のしっかりしている年上の日本人女性が好きな人はいるんじゃないかな。日本では結婚や出産で、夫婦の関係が変わることがあると聞くけど、私達夫婦は子どもとは部屋を分けたり、夫婦の時間を大切にしている。志麻とはカップルでいたいからね。

奥さんが有名なのは気にならない?

 気にしない。志麻が好きなことしたいなら、そうすればいい。買い物にいくと必ず人から見られるんだけど、私は「志麻さんだよ。写真撮っていいよ」とかいうのが面白い(笑)。子どもが多いとフランスでも奥さんが家にいることはあるし、給料が妻のほうがよくても、二人で合わせたお金を使うんだから気にしないよ。

最後に、今後やりたいことは?

 東京は便利だけど、子育てするなら田舎がいいと思って春に田舎に引っ越すよ。猿やイノシシや鹿もいるようなところ。畑や、炭づくりの勉強もしたい。子どもが成長したら志麻がフランスで暮らしたいと言ってるからその時は帰るかも。でもあんまり考えてないよ。志麻も私も未来を考えるより、今日一日を大切に過ごしたいという考え方だからね。