【今月のお客様】Chisa さん

インスタフォロワー数3.1万人のインフルエンサーであるバレエ講師Chisaさんはシングルマザーを経てパリへ移住、日仏家庭で3人(20・18・8歳)のお子さんのママであり、イヤカフブランド「q paris」のPRも務めるなどアクティブに活躍しています。が、パリ移住当時は、フランス語が全く分からず、その笑顔からは考えられないほど、凹むことも多かったとか。移住のきっかけから、今のポジティブな彼女に至るまでの道のりを聞きました。

子どもたちに違う世界を見せたい

今のご活動は?

去年の秋から自宅でのオンラインレッスンをメインにしていますが、スタジオでの対面レッスンもしています。日本ではバレエの先生として働いて一人で子どもを育てていたのですが、今は夫もいるし一番下の娘もいるので、基本は家で仕事をしたいんです。イヤカフプロデュースはパリ発のブランドを作るということで誘われたのが始まりでした。パリにきた当時の私は、言葉も分からないし、仕事もしていない。自分の価値を全く感じられなくて。みんなの優しさも感じられないほど暗くて性格悪かったんです(笑)。インスタなんて誰が見てくれるだろうって。でもこのチャンス逃したら次はないな、と思って少しずつ始めました。

パリに来たわけは?

当時付きあっていた彼(現在のご主人)の仕事の都合でした。正直な話、10年間続けてきたバレエ教室の生徒さん100人を手放して海外に行くのは覚悟がいる。でも当時小学校低学年の息子たちに外の世界、違う文化のものを観せられるかなと。フラ
ンス語ができたほうが絶対にいいと思ったし、パリで育つなんてチャンスもなかなか多くはないかなとも思い色々な世界を見せたいのもありました。それに日本に帰ってきたら、違う目線で日本の魅力が見られるように育つ気がして。

その目論見は当たってましたか?

当たってました! 私だけ取り残されてましたけど(笑)。パパの鬼のフランス語レッスンと子どもたち自身の頑張りのおかげで、子どもの慣れは早かったです。学校の授業がちょっとできるならだれでもできるけど、クラスでバカにされないようにとなるとやはり結構勉強しないといけないので。

テンションで通じる!?完璧主義の先に見えてきたもの


辛さを克服できた理由は?

しんどかった時期を乗り越えられたのはバレエのおかげなんですよ。本当に嫌になったら、オペラ・ガルニエの見学15ユーロのチケットを買って、大階段に3時間くらい座ってました。あの建物を見てると、ま、いっかと思えるようになる。それを繰り返しました。
 私は完璧主義のところがあるように思うのですが、ある時期からフランス語が全部完璧じゃなくてもいい、テンションで通じたらいいんだ!と思えるようになって、自分が得意なことをやろうとバレエスタジオに行ったんです。バレエを通じてスタジオの人たちとも仲良くなって、恋愛相談もしてくれたり(笑)。
そのあたりからインスタのフォロワーさんが自然と増えて2022年の秋に伊勢丹でイヤカフのポップアップができました。そこで自分でもいいのかなとやっと復活したんです。


旦那さんとは何語? 日本語教育はどうしてますか?


彼とは進学のことや子どもたちの精神的な話は120%しっかり伝えあえるように日本語にしてもらっていますが他はその時によります。だからやっていけるんですね、私(笑)。自分の不満や不安や心のわだかまりは日本語でもクリアになるまで誰かに伝える事は難しいですよね。妻の国をリスペクトしてくれて、理解してくれるパパには感謝です。
 娘の日本語教育には結構時間を使っています。学校に行くまでは一緒にいる時間はとにかく日本語で話し続けました。一緒にドリルやって何度イラっとしたか(笑)。でもそこを乗りこえたら、一人でも勉強できるようになるから、当時は仕事をせずに娘と向き合おう、と。思春期のバトルや、深い話を日本語でしたいですし、おじいちゃんとおばあちゃんと日本語できちんと話せるといいなと。

これからやっていきたいことは?

お蔭様で今はとても楽しくやらせてもらっています。今やってることをより強化していくのが目標かな。イヤカフPRは年に一度、一年半に一度でも必要とされて日本に行くのが目標です。バレエや運動をお伝えするお仕事は生徒さんの体が変わったり、ポジティブになったり、みんなが生き生きとしてくるんで
す。誰かが喜んでくれるのが大好物なので、頑張れるんですよ。レッスンを通してその人の気分をあげられるようになりたいですね。
Instagram @chisa_paris