パリへ旅行に行きたい人、暮らしたい人のための情報紙 フランス情報フリーペーパー ノアゼットプレス

10周年記念本、出版決定!

翻訳家レミのここが変だよ日本文学

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ハイボールで始まった革命

 フランス人は水のようにワインをガブガブ飲むイメージを持っている日本人が非常に多い。もう少しで諭吉と交代して紙幣市場に堂々と登場する渋沢(栄一)はどうやら当時仏人が飲んでいた葡萄酒を生き血と錯覚していたらしい。

大臣より賢くなるコツ

今年の大河ドラマの放送とほぼ同じタイミングでパリの美術館*で源氏物語の特別展が始まった。それをきっかけに売れている作家や人気俳優等は取材を受け、この古典の中の古典がいかに影響を与えたのかをベラベラ喋ったりするが、皆同じようなコメントしかしないので、実際のところで本当に読んでいるのかなと疑問に思っている。

円卓の魅力より一人飯の自由

ご飯は基本的に誰かと一緒に食べた方が良い。当たり前のようだけど勿論、例外が腐るほどある。口臭も冗談も同じぐらいキツい上司や武勇伝をやたらと語る同僚、或いは自分の配偶者の浮気相手とかになると供食のメリットはだいぶ薄くなるのだ。

AIの讃歌は歌うべきなのか

コロナがもはや死語になりかけ、誰もが待ち望んでた平和な日々が戻ってきたどころか戦争は世の中で様々な所で勃発され続ける上、新たな脅威が日に日に浮上している。残念なことにこれはサノスのガントレットをハメて呑気にはしゃいでる近所のガキほど可愛いものではなければ、ダイエット中のメタボおっさんにとって天敵であるマドレーヌよりおっかないものになり得るだろう。

パリではパリテか?

「自由」と言われたら皆それぞれのことが思い浮かぶだろう。刑務所に入ってる者は単純に檻の外の空気や飯のことを思うだろうし、家の財布を握る鬼嫁から小遣いをケチられる者は長年買いたがってるオシャンのブリーフケースを自分が買えるところを想像したり、必要以上に働かされる者は平日の真昼間から公園の昼寝を夢見たりするでしょ

古典と書いてルーツと読む。

 文系の勉強をする者は二種類に分けられると思う。先生などに薦められた本だけ真面目に読んでいく者と、活字好きすぎてとにかく手に入る本を無差別に読み漁ろうとする者。

金魚の記憶力が羨ましくなる時代

 パリは燃えているか。テレビを見るとこの戦後の傑作の題名はもはや愚問のように聞こえてくる。どこを見ても炎だらけで国の施設が次々に燃やされる中、暴徒の叫び声や機動隊の命令が永遠に交差されていく。今夜も結局また暴動か。この新世紀を迎えてから何回目になるのだろうか。両手で数えきれないような気がしなくもない。

人類史は事件だらけ

 平和がいい。よっぽど変わらない限り誰だってそう思っているはず。軍需産業の投資家やビデオゲームの悪役以外は。流石に古代中国も平和だったら現在68巻出ている「キングダム」もリアルな話になってないのでアレだけど、基本的に平和はメリットが大きい

ゴミの未回収で老後の不安解消を

ニュースに耳を傾ければ大体毎回「〇〇問題」の話をされる。例としてはここ数十年日本でもフランスでも一番頻繁に取り上げられるのはいわゆる年金問題。数学の授業と違ってここは出される問題にどうやら「正解」がないようで、労働者を代表とする組合と与党の間に揉め事がいくら繰り返されてもいつも未解決に話が終わる。

イケアで知られる以前に戦で恐れられた北の民族

欧州が学校だとしたらフランスはきっとズル休みするちょい怠け者のような生徒で、北欧はどちらかというと優等生のように思われるだろう。フランスでは社会課題が浮上する時になぜか必ず経済学者などがテレビで北ヨーロッパと比較してこのフランスはいかにダメなのかを語りやがる。