フランス人が1月に楽しみにしているのは、全国規模のセールだ。フランスでは「Soldes(ソルド)」と呼ばれるセール期間があり、その実施や期間などが法律で定められている。冬と夏で年に2回、それぞれ4週間の期間にわたって全国的に実店舗もオンラインショップも一斉に開催する。今年の冬のソルドは1月10日〜2月6日に開催される。期間が進むにつれて割引率も上がり、終了する間切れに70%オフも。買えるのは現品限りなので、割引率が低いけど在庫がまだあるタイミングで買うか、売り切れのリスクを取って最後まで待って大きな割引率で買うかが悩みどころだ。「Soldes」という言葉の使用自体も法律で決まっていて、開催期間外で使うと違法になる。他の言葉を使えば、ソルド期間外でも期間限定の割引価格を実施できる。

元日から行列

 例えば、ここ数年フランスでも11月に開催される「Black Friday」(ブラック・フライデー)や、そのフランス版の「French days」(フレンチ・デーズ)もある。後者は2018年にフランスの大手通販6社から生まれた施策で、春や学校の新年度の始まる9月に約1週間、参加されるサイトやお店で割引キャンペーンが実施される。

ずらりとお楽しみ袋

日本はソルドのような決まった全国的なバーゲン期間がないけど、1月は初売りと福袋がある。新年の始まりは「初」祭りと運試し。初夢と初日の出を見て、初売りで福袋を買って初詣をしておみくじを引く。1年の運が試される時期だが、この4年連続で大吉を引いている(初詣で引きやすくなっている説があるけど)。運をあまり信じないけど、行事や季節のお祝いが好きな私は、こういった日本特有のイベントを毎年楽しみにしている。まだ初日の出を見たことがないので、来年は「初」の初日の出を見に行きたい。


リラ

東京で翻訳者としても活躍する30歳のフランス人女子。持続可能な社会の実現に向けての活動もする。趣味は編み物とベランダの植物の世話。