ボンジュール! 今回は、以前に10年近く住んでいた「元わが家」にお邪魔させてもらったときのエピソードを。パリに来た当初、アヌシー留学時代の友人2人と一ヶ月間ルームシェアさせてもらい、その間に一人暮らしの家を探した。何件も訪問して手に入れたワンルームの物件は、好立地で、自然光もたくさん入り、とても気に入った。それから今のパートナーと出会い、一緒に暮らすには小さすぎるので現在の住まいを共同購入したのだけれど、思い出いっぱいの家とお別れするのはなんとも淋しい気持ちで…。が、そのタイミングで、仲のいい友人から、大家さんの都合で今の家を出なければいけなくなった、との知らせ。「私のあとに、ここに住む? 大家さんに聞こうか?」「ええっ、いいの!?」話はトントン拍子に進み、彼女がそこに入居することになった。なんてうれしいこと!

私が住んでいたときと同じままの、階下の隣人の玄関マット。

 彼女とはそれからも定期的に会っていたけれど、外で食事をすることが多く、気づけば8年以上も経ってからの元わが家の再訪となってしまったのだった。お互いにびっくり。これが先日のこと。いやぁ、10年も住んでいたからか、まるでわが家のようにまったりとくつろいでしまったよ!郵便ポストにまだ私の名前も残っていたり(管理組合が、間違って私の名前を入れたままネームプレートを作ったらしい)、階下の隣人の玄関マットが以前のままのテントウ虫モチーフのものだったり、なんだかタイムスリップしたような、嬉し懐かしのひとときであった。



ちはる

関西出身、2003年よりフランス在住。超年下パートナー、娘、息子との4人家族。パリを拠点にいろいろ楽しく活動中。