アンリ・ファンタン・ラトゥール /静物(花、果実、ワイングラスとティーカップ)
静物画についてどういう印象をお持ちでしょうか。私は退屈でどれも同じに見えると幼いころより思っていましたが、この人の静物画を見た時、その艶やかさに静物画の印象が覆されました。アンリ ファンタン=ラトゥール、花の画家と言われ薔薇を描かせたら右に出る者がいないと言われた画家。
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静物画についてどういう印象をお持ちでしょうか。私は退屈でどれも同じに見えると幼いころより思っていましたが、この人の静物画を見た時、その艶やかさに静物画の印象が覆されました。アンリ ファンタン=ラトゥール、花の画家と言われ薔薇を描かせたら右に出る者がいないと言われた画家。
今回ご紹介するのは、「ぶらんこの絶好のチャンス」。この絵が描かれた18世紀フランスでは甘美で曲線的なロココ様式が流行しました。ロココと言えば、マリーアントワネット、ポンパドール夫人のイメージ? そう、ロココはまさに宮廷サロン文化の代名詞ですが、由来はロカイユ
今回は「世界で一番美しい本」と言われ、当時最高の技術と材料を使って制作された贅沢な時禱書を紹介しましょう。希少なラピスラズリやコチニールなどを使って羊皮紙に描かれた絵画と挿絵が収められている時禱書ですが、これはローマカトリック教会のキリスト教徒のための祈りの本で、聖務を表した日課書です。
6点の連作であるこのタピスリー(織物)「貴婦人と一角獣」は、15世紀――中世とルネッサンスの間に制作され、「クリュニーのモナリザ」と呼ばれているそうです。今回紹介するのはその中のひとつ「Mon
上半身裸の男たちが、床を鉋で削っている。絵の右側にはワインの瓶。都市労働者たちの淡々とした日常が語りかけてきます。これが絵になるんだ!それは中学生の頃、美術の教科書に資料として掲載されていたこの作品の第一印象でした。その後も何故か惹かれるものがあり頭の片隅に残っていて、十数年後にオルセー美術館で再会するのです。
背後からの光に照らされ黄金色に輝く美しく甘美な彫刻。透き通るような肌。ルーヴル美術館、ドゥノン翼、ミケランジェロギャラリーの片隅。多くの人々が行き交う中、二人だけの愛の世界に浸っています。
今にも息をひきとりそうな老人と彼を愛おしそうに抱く男性。彼らは一体誰?そしてどういう関係なのでしょう?実は、この二人の出会いなくして、フランスにおけるルネッサンスも、ルーブル美術館さえもなかったかもしれないのです。彼らは、レオナルド・ダ・ヴィンチとフランス国王フランソワ1世。イタリアでの戦争で、イタリアルネサンスの煌めきを目の当たりにした若き王は、まだ芸術後進国だったフランスを芸術の力で治めようと決意します。