たった一週間。諸々をあきらめた夏のパリ滞在。

 パリに拠点を移してから27年が経ちます。最初の3年は学生で、以降はジャーナリストという立場で住み続け、警察での滞在許可証の更新は毎年。更新手続きの際には、書類の不備などで難癖をつけられるため、その度にストレスを感じてきました。

 昨年はコロナ禍ゆえに滞在許可証の更新時期が自動的に半年伸び、日本にいた僕はそのタイミングでフランスに戻ることを決意。でも、ちょうどロックダウンとなってしまい渡仏を延期しました。パリに住む友人に頼み、再度更新の日取りを決める手続きをしてもらいましたが、その更新直前にまたロックダウンとなり、渡仏は再び延期に。とりあえず夏の間一度帰ろうと思い、フランス本国での滞在許可証更新の前段階として、在日フランス大使館に再入国ビザを申請しました。

 でも1ヶ月待っても許可が下りず。もう滞在許可証の更新はあきらめ、これからは観光ビザで入国することを決意したのでした。関西での夏のイベントのためにオリンピック開始頃までに戻ってこなくてはならず、ギリギリ1週間いられるスケジュールで9ヶ月ぶりにフランスに渡ることに。1週間といっても正味6日間ほどで、友人たちに会うこともなく毎日仕入れに奔走。

 バスと地下鉄の定期券、Navigoは、1年で約12万円の出費となるため解約しておくべき、と友人にアドバイスされ、日本へ発つ日にリヨン駅の事務所へ。すぐに解除とはならず、来月から銀行引き落としがストップ。今後1年の間に再使用を申し出ると引き落としが再開となり、申し出が無ければ完全解約、とのこと。たった1年でもパリとの接点を残してもらえているようで、少しだけ嬉しかったのでした~。


トモクン

トモクンという名の45歳。在仏21年。

ファッションジャーナリスト(業歴17年)は仮の姿で、本当はただの廃品回収業(業歴5年)。

詳しくはブログ『友くんのパリ蚤の市散歩』にて。

●友くんのパリ蚤の市散歩 

http://tomos.exblog.jp