客は神様ではないフランス
夏の次は、いきなり冬になったフランスからボンジュール! 今回は、フランスの「客は神様ではない」ネタをご紹介。それは、郵便局へ行ったときのこと。窓口に並ぶと、前にいた男性が書類を手に、郵便局員に質問をし始めたところだった。「あぁ、これでは受け付けられませんね。訂正して、住居証明と本人確認書類を持ってきて下さい。」と局員が言ったところ、納得いかなかったお客さんは、そのまま受け付けてもらえるよう、ゴリ押しに入った。「ダメだからダメだと言っているんですが?」と局員が強めに答えたところで、対戦のゴングが鳴り響いた。どんどん二人の声が大きくなってきてエスカレート。郵便局内にどれだけたくさんのお客さんがいようが、彼らには関係ない。
局員が大声で言った。「ムッシュ、僕たちはまったく仲良くなれないようです。もう終わりにしましょう。出ていって下さい!」。うわぁ、追い出した。ムッシュは、ばっと書類を取り上げ、「この分からずやが!」と捨てぜりふを吐いて出て行った。その後、その局員がすぐに大声で、「〇〇(女性の同僚の名前)、やりとり聞いてた?あなたの友達、完全に狂ってるね!」「ぷぷっ、友達ってなに言ってんの。ムッシュの顔すら見てないわよ!なにかやり合ってるなぁとは思ってたけど!」。お客さんのいる前で、他のお客さんのことを「狂ってる」と言ってしまうフランス。日本でそんなこと言おうもんなら、大問題になりそう…。
ちはる
関西出身、2003年よりフランス在住。超年下パートナー、娘、息子との4人家族。パリを拠点にいろいろ楽しく活動中。
●Coucou mes amis -フランス便り-
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