全てが3皿構成で出てくるミシュラン1つ星レストラン

 ミシュラン1つ星を獲得している「Pantagruel」の特徴は、アミューズブッシュからデザートまで全てが3皿で構成されていること。しかも前菜メイン、デザートは、同じ食材を使って3つの違うお料理を作るというこだわり。これは気になるとランチに伺いました。店は清潔感があり広々として良い。厨房内が見える造りなのも安心感。

アミューズブッシュにナスの煮浸しが!これにはびっくりでした。

 この日の前菜は「卵」だったのですが、一つは黄身を醤油漬けにしたもの、もう1つは伊達巻風?そしてもう1つが、スクランブルエッグ的な物。どうやらこちらのシェフ、凄く和食に影響を受けているようで様々なところで日本の風を感じました。その中の1つ、黄身の醤油漬けは鯛のカルパッチョと。とろ~りと黄身がからんだカルパッチョは最高! アボカドのムースがさっぱりとした酸味も加えていて止まりません。

豚肉+アーティチョーク+いちじくの3つからこんな風に3つの全く違うお料理が生まれるのが何より面白い。

 メインは「豚肉・アーティチョーク・いちじく」というタイトルだったのですが、その3つの食材が3皿全部に。ソテーはアーティチョークのピュレといちじくで頂くシンプルなスタイル。もう1つがアーティチョークの上にブータンノワールが乗っていて、それをいちじくのジャムと頂く画期的な組み合わせ。3つ目はイチジクと豚肉をタルタルっぽく仕上げており、どのお料理も美味しくそして楽しく頂きました。

どれもあっさりデザートだったのがちょっと残念。3つのうち1つくらいはチョコ使ったりクリーム使ったりして、こってりタイプにしてほしかったな。

 デザートのプルーンも3種類別々の感じで、スパイスが強いのもあれば酸味を活かしているのもあり楽しい。ただ正直、3つ全部美味しく作るのはミシュランシェフでも難しいかと思われる、なぜなら全部が美味しい!って訳ではなかったんですよ、残念ながら。美味しさよりも楽しさが先にくるレストランでした。


前菜の3皿。どれも卵がメインになっております。フランスでは卵はけっこう高級料理でこうやって前菜の主役になる事も多々。 

Pantagruel

住所 24 Rue du Sentier 75002 Paris

電話 01 73 74 77 28

HP https://www.restaurant-pantagruel.com


マダム愛

東京で知り合った仏人男性に連れ去られ、気が付けばパリジェンヌとやらに。パリのレストランと生活、2つのブログを書いてます。

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