警察と不法出店者との攻防戦ヴァンヴの蚤の市、その光と影

毎週土・日曜日に、パリの市境で行われているヴァンヴの蚤の市。可愛い小物を見つけるには最適の市で、治安も良いので観光客にも人気のスポットです。お値段が高めなのが玉にキズ。それはそうと、正規に出店するには組合に属して場所代を支払わないといけないのだけれど、そういった手続きを踏まずに、ちゃっかり出店している人達も多くいます。東欧から流れ着いたジプシーと、北アフリカからやって来た移民の皆さんです。
場所は、ポルト・ドゥ・ヴァンヴ駅からだと奥の方に位置する、環状線の上を通る鉄橋の上。無法地帯の雑多な空気感は、正規出店者が埋める地区とは全く異なり、まさに掃きだめです。皆さん、滞在許可証は持っていなさそうですし、人によってはパスポートさえ無いかもしれません。警察のパトロールが来ると、蜘蛛の子を散らすように一斉に逃げ、警察が去ると元の場所に戻って来て再び商売を始めます。でも最近は、近くの小さな公園の脇のスペースまでげ、そこで商売を始め、そこに再び警察が踏み込むと、また鉄橋の上に戻る、という戦法が編み出されました。写真は、鉄橋から公園脇に逃れて折角商品を広げたものの、警察の二度目の襲来により皆さんが逃げた後の様子で、白髪の男性は置き去りにされた商品を漁っています。そこにいる人々、それぞれが逞しい。
気になる商品構成ですが、基本的にはゴミ箱から拾って来たような物しかないのだけれど、万に一つくらい良い物があり、チャンスを最大限に生かしたい僕にとっては見逃すことはできません。社会的に虐げられている人々が、わずかでも日銭を稼ごうと集まっているわけで、警察も見逃してあげたら良いのに、なんて思うのですが、実情を知って絶句。大きな問題をはらんでいたのでした。警察に追われて逃げ回る時に、正規出店者のスタンドから商品を略奪する輩がいるそうなのです。それは紛れもない犯罪行為。ということで、警察も動かざるを得ない。ただ、逮捕者は出ていない模様。ユル~イいたちごっこは今後も続きそうです。
トモクン
トモクンという名の45歳。在仏27年。ファッションジャーナリスト(業歴17年)は仮の姿で、本当はただの廃品回収業(業歴5年)。詳しくはブログ『友くんのパリ蚤の市散歩』にて。
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