幻の遊園地
お祭りって、やっぱりいいね
日本生活の好きなところは夏のお祭り。毎年楽しみの一つで、夏が来たなーと感じさせるイベントだ。しかしコロナが世を混乱させてからあまり行けていなくて、今年は再び楽しめるようになり、自分の中でやっと普通の夏に戻った年だった。
フランスでは、夏のお祭りと言えば「Fêteforaine(フェート・フォレーヌ)」! 移動式遊園地のことで、街の一角や路上が期間限定で遊園地に大変身。私のいた小さな田舎町でも、普通の小規模の遊園地に負けないぐらい豊富なラインナップのアトラクションが毎年わずか3日間やってきて、子どもの頃はすごく楽しかった思い出がある。街をぶらぶらしながら雰囲気だけを味わったり、ちょろっと乗ってみたり、すべてを満喫したりするなど、楽しみ方が自由だ。祭りと言えば屋台もあり、チュロス、わた飴、クレープ、ワッフルあたりが定番(基本甘い系多め)。子どもの時は親に連れて行ってもらい、若者になってからは友達同士で満喫。一般的な遊園地に行くと昼間がメインで遊ぶイメージがあるけど、移動式遊園地は夜が楽しい。朝1時まで営業のものも! アトラクションやブースからのネオンライトと音楽で日常を忘れ、街の中で遊ぶだけの幻の空間に迷い込むような体験だ。出入りが自由というのもとてもよくて、自分の街が小さかったので途中家で休憩してからまた遊びに出かけるのもよし。最近まで知らなかったけど、パリにも夏やその他の季節に移動式遊園地があるので、チャンスがあれば立ち寄ってみるのもおすすめ!
リラ
東京で翻訳者としても活躍する30歳のフランス人女子。持続可能な社会の実現に向けての活動もする。趣味は編み物とベランダの植物の世話。
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