ケンゾーのメンズコレクションは 伝説の旧高田賢三邸にて発表!

1月20日から25日まで、メンズコレクションが開催されましたが、特に印象深かったのがケンゾーのプレゼンテーション。というのは、何とブランド創始者の高田賢三さんが建てた家で発表されたから。家は、バスティーユのスデンヌ通りの建物の中庭に建てられていて、プールや鯉が泳ぐ池、茶室まで備わっています。 賢三さんの現役時代にケンゾー社にて実習生をしていた縁で、30年程前にお宅に伺ったことがあります。そこかしこに骨董品が置かれ、まるでギャラリーのよう。超絶イケメンの執事に、ランニングパンツとTシャツを出しておくように指示する賢三さん。話を聞くと、当時としては画期的な美容技術だったプラセンタを使用するスイスのメンテナンス施設へ行くとか。それぞれの部屋には生花が飾られ、それだけで月に20万円は下らないという話でしたし、ほとんど天上人の生活を送っていました。 それもそのはず、ルイ・ヴィトングループがケンゾー社を100億円以上で買収したことによって、賢三さんはパリでも有数の富豪となっていたのでした。
周囲には、賢三さんにたかっていると噂の立つ人々が常にはりつき、当時の知人が「賢三さんを麻雀に引き込んで、たくさん掛けさせて巻き上げましょうよ」と別の友人に悪だくみを持ち掛ける現場に遭遇したくらい。周りがそんな人ばかりだったら人間不信に陥りそうだけれど、天真爛漫な賢三さんはどこ吹く風。 それはそうと、バスティーユの家はその後パリの大手中華スーパーのオーナーが購入し、転売が繰り返され、その間に内装を隈研吾氏が手掛けました。外装は当時のまま。最終的にイベント企画会社社長がオーナーとなり、今回のために特別に貸してくれたそう。金ピカのタイの仏像をアシスタントが倒して首チョンパになったらしいとか、賢三さんはパーティで酔っ払うと毎回裸になっていたらしいとか、プールの水が漏れて、階下の某アパレルブランドの服が駄目になったらしいとか。様々な噂や逸話を思い出しては胸が キュンとなったのでした。
トモクン
トモクンという名の45歳。在仏27年。ファッションジャーナリスト(業歴17年)は仮の姿で、本当はただの廃品回収業(業歴5年)。詳しくはブログ『友くんのパリ蚤の市散歩』にて。
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