パリジャンに愛され続けて160年の大衆食堂
パリの裏道にある「Au Pied de Fouet」は160年以上の歴史がある老舗。一歩中に入ると昔にタイムスリップした気分に。なぜならその内装は多分相当な年月手を加えられていない!? と思われる天井が低い、はり剥き出しの造り。狭くて細い階段を登った2階に行くと低い天井なので腰を屈めながら席につきます。お料理はこれまた昔からある伝統料理ばかり。
高級住宅街にあり、周りには政府の機関がずらり。そのため、今は国をひっぱるエリート達が集まる場所になっているけれど、昔は多分この辺りはまだ下町。そんな雰囲気が今でも残るこちらのお店では、誰もが知っている大衆料理をかなりリーズナブルなお値段で提供しています。
この日頼んだのは牛頬肉。もうね、びっくりするくらいトロトロでしたよ。飲める! 肉なのに飲める! と思うくらいの柔らかさ。しかも注文して3分で出てきました。早すぎてびっくりしたけれど、これは昔のスタイル。鍋に大量に作ってあったのをパッとお皿にもって、ハイ! 出来上がり!なのだと思います。鴨コンフィも柔らかくて家庭スタイル、それが良い。全てがおばあちゃんの家で食べるようなほっこりとしたお味なのです。食べているだけで心が温まります。
タルトだって完全に手作りだし、カスタードプリンがあったのもなんだか嬉しい。プリンは元々田舎の家とかでよく作っていたらしいけれど最近はめっきり見なくなったとフランス人の主人が言っておりました。そんな雰囲気を楽しみに行ってみると面白いストランですし、何より安いのでお財布にも優しいから知っておくと便利です。

高級住宅街にある小さな可愛らしいレストラン

天井の高さは180cmほど。189cmの主人は腰をかがめてどうにか店内を進んでおりました。

牛頬肉の柔らかさは私史上NO.1。何時間煮込んだらこんな風になるんでしょう? 食べ応えないと言ったらそれまでだけれども、温かいほっこりしたお味なのは間違いありませんでした。

卵の味が感じられるあのプリン! でした。幸せな気持ちでいただきました。
今月のお店
今月のハート
総合 3
料理
3
ドリンク
3
サービス
4
雰囲気
4
コスパ
4,5
マダム愛
東京で知り合った仏人男性に連れ去られ、気が付けばパリジェンヌとやらに。パリのレストランと生活、2つのブログを書いてます。
連載中コラム
- Blog『 マダム愛の徒然パリ日記 』
- Blog『 マダム愛のアパートの鍵貸します 』