新春特別レポ アテネ・フランセ探検!

【今月のお客様】

プピ・ダミアン 先生

東京・水道橋駅から徒歩5分の場所にある語学学校「アテネ・フランセ」は、1913年から続く老舗のフランス語学校のひとつです。今号では、編集部がアテネを探検、授業見学もしてきました。新年を迎え、改めてフランス語を学んでみたい、フランス文化に興味がある方は必読です!

入門授業は真剣かつユーモアたっぷり

 編集部が見学したのは、「フランス語入門科」。フランス語ビギナーのための講座でした。授業スタートのブザーが鳴り、教室内でドキドキしながら先生を待つと、来ました! 長髪の素敵なムッシュが! プピ・ダミアン先生です。
 プピ先生は、日本語が驚くほど堪能で、授業は日本語で進行。今回学んだのは、「Vous vousappelez comment?(お名前はなんですか?)」から、英語のbe動詞にあたる「être」の活用形の口頭テストまで、文法と会話、発音と様々なことを同時に学んでいる印象でした。
 授業に来ていた学生さんは皆さん社会人らしく、6名。女性が多かったのですが、男性も1名いらっしゃいました。皆さん真剣な表情でノートを取ったり、発音したり。同じくフランス語初心者である編集部も見習いたいほど…。たまに先生が、「英語はフランス語の子どもだからネ~」とか「この言い方だと、ちょっとフランスではネガティブな言い方かな~」など、チラっと見せるフランス人らしい雰囲気やネイティブならではの会話のポイントは学生さんにとっては面白く、勉強になっている様子。授業後に質問している学生さんもいて、やる気あるんだなあ…と尊敬の眼差しを向ける編集部でした。先生のユーモアセンスや、ネイティブの美しいフランス語に触れられたのも、とっても良かったです!

 アテネ・フランセには、入門科に始まり、初級上級、文法や視聴覚クラスの他にも古典ギリシャ語やラテン語を学ぶコースなど多彩なコースが用意されています

刺身が食べられる日本に感動?!

授業後にプピ先生にちょっと質問をさせていただきました。以下ミニインタビューです。

 元々語学が好きで、中学生の頃からスペイン語、英語、ドイツ語などを学んできたのですが、私の出身のボルドーには日本語を習えるところはありませんでした。大学でアルファベットではない言語を学びたくて、日本語を選び、その後に留学生として来日したんです。そうしたら日本にひとめぼれ! フランスでは牡蠣以外食べられないのに生魚を食べられたり、ごはんが美味しいことも好きになった理由ではありますが、何といっても人が優しいことに感動しました。残念ながら25年前と今では違う部分もありますが。昔は怪我をして電車に乗っていると乗客のみんなが心配して席を譲ってくれたんです。でも今はみんなスマホばかり見ていて譲ってくれるかどうか心配です(笑)。

 みんな真面目にやっていますよ! フランス語を学びたい日本人の中には、いろいろな人がいますが、料理、音楽、文学、映画に惹かれてくる人が多いですね。中でも料理関係者は必ずと言っていいほどいます。英語は便利だけれど、文化や歴史に興味があるのであれば、フランス語はおすすめしたい言語ですね。

 そうですね。難しいところもあります。読み方が簡単なのはスペイン語とかかもしれない(笑)。でも、英語よりも日本語のほうがフランス語に近いところがあると思うんですよ。たとえば、数え方。
「いっぽん、にほん、さんぼん」って発音の仕方が違いますよね。これはフランス語のリエゾンに近い。発音しやすい方向に言葉を変化させていくところが似ているなと思います。

 プピ先生、日本のロックも好きだそうです。アテネ・フランセでは長く教えていらっしゃるので、フランス語を習ってみたい方、ぜひアテネの門をたたいてみてください!

*アテネ・フランセのおすすめイベント

第27回コンクール・ド・ディクテ(ConcoursDe Dictée)開催予定!

アテネでは、毎年恒例となっているディクテ(書き取り)の大会がこの2月に開催される予定です〔2/15(土)中級・2/22(土)上級〕。ディクテとは講師が読み上げるテキストを書き取ること。レベルは中級~上級まであり、受講生だけでなく一般の方も参加できるそうです。ご興味のある方はぜひ!