7年も経ったのか

7年前の5月はバルセロナに行っていた

 今年の5月は、ノアゼットプレスで記事を書き始めて7周年。その間東京内で1回引っ越しして、観光ガイドから翻訳の仕事に転職し、フランスに3回行ってきた。またコロナで世の中が一時的に引きこもり状態になり、誰もいない渋谷のスクランブル交差点を経験した。7年間は、生まれた赤ちゃんが7歳になるまでの期間と想像すると長く感じるけど、自分の人生においてはあっという間に過ぎたように感じる。今回も含めこれまで85の記事を書いてきたのだが、毎月原稿を書くというのは自分にとってどういう影響があるのかについて少し考えてみた。とにかく何かを書かなければいけないと分かっていると、外国で無意識に日常生活を送るのではなく、自分の体験を通じてどこに異文化を感じるか、なぜそういう風に思っているのかを考える習慣が生まれた。普段ならあまり気にしない些細なことでも何かの気づきにつながるのでさらに周りの環境や出来事に注意を払うようにしている。 

 カルチャーショックや異文化を意識すること以外にも、長く東京に住んで自分自身もどう変わったのか、どういったところで現地の文化に馴染んで、逆にどこでフランス人らしさが残っているのかについて自己分析する機会にもなっている。自分の反応や感情に耳を傾けるチャンスを提供してくれる。また、自分の生まれ育った国とその文化について改めて考えるきっかけにもなる。特定のテーマについて調べて深堀りしたり、フランスのニュースを見たり、歴史を再発見したり。このコラムを書いていなければフランスについても知らなかったことがたくさんあった。最後に日本語の勉強にもなる。7年間経ってもまだ苦戦する時があるけど、定期的な練習になる。また7年後はどうなっているのかな~。

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リラ


東京で翻訳者としても活躍する30歳のフランス人女子。持続可能な社会の実現に向けての活動もする。趣味は編み物とベランダの植物の世話。