街中でスマホ禁止?
バナナギャグを取り入れた歩きスマホのポスター
観光案内からデスクワークの仕事に転職し、さらにコロナから業務がほぼフルリモートになってから東京を歩き回る機会が少なくなった。そのせいか、だんだん東京の人混みが気になって、出かけている時にイライラしやすくなったことを最近感じるようになった。SNSの影響なのか、ちょっと雰囲気のいいカフェはどこも行列するし、せっかくの休日のお出かけが仕事の日よりも疲れる結果に。今年桜の時期に、穏やかさを求めて公園に着いたら原宿並の混雑だった。そもそも花見シーズンに東京郊外の公園で人から離れ自然を楽しみながらゆっくりできると思っていた自分が甘かったと反省した。
人の多さもそうだけど、人の行動にも敏感になってきた。あれほど注意書きや構内アナウンスがあるのに歩きスマホをしている人がまだ多くて、ぶつからないようにその人たちを避け続けたら忍者のスキルが身についた気がする。自分の場合家にいるとパソコンやスマホをたくさん見てしまっているから、電車や外にいる時なるべく見ないようにしている。移動中は暇だと思っても、すぐ画面を見ないで外の景色を楽しんだり、周りの人を観察したり、自分の考えごとに集中したり、そういった時間も大事だと改めて感じた。
最近、フランスのとある村では、住民投票の結果により公共の場でスマホの使用を禁止する条例が公布されたらしい。使用したとしても罰金などはないけど、大人も子どももスマホに依存せず、意識や行動の変化のきっかけになることが期待されている。この前東京でベビーカーに乗っている赤ちゃんが真顔でスマホをスクロールする姿を見たとき時代の流れを感じたね。
リラ
東京で翻訳者としても活躍する30歳のフランス人女子。持続可能な社会の実現に向けての活動もする。趣味は編み物とベランダの植物の世話。
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