新感覚ミュージカルmasquerade「オペラ座の怪人」に初参戦

喪服アジア人に似合わぬレースマスク

 ついに「オペラ座の怪人」の体験型ミュージカルに行きました。ずっとチケットが送られてこず、不安になっていたらなんと前日に「合言葉」が送られてくる仕組みでした。メールには「白か黒かシルバーのフォーマルまたはカジュアルドレスとマスクを着用」のドレスコード。パーカー大国アメリカで、カクテルドレスなんか持っておりません。もちろんマスクも持っていない。2年で養った勘で「とはいっても、パーカー着てくるやつがいるはず」とは思いましたが、さすがに小心者なので、家で何とか探すことにしました。黒、黒………喪服で行くことにしました。
 入り口で携帯のカメラに赤いシールを貼られて、撮影は全くできない2時間のショーがスタート。見回すとパーカーアメリカンは2、3人いました。やはりな。そしてもらったレースのマスクは喪服アジア人に全く似合いませんでした。やはりな。
 肝心のお話はまんま「オペラ座の怪人」のストーリーで、場面展開の度にとにかくビルの中を歩きまくります。パリのオペラ座の中という設定なのでアメリカンなビルがわからないようにかなり暗い&スモーク充満。足元にかなり注意して進みます。途中エスカレーターで移動しながら、しみじみ近代化の波を感じます。場所移動の際はスタッフさんが誘導のため立っているのだけど、世界観を壊さないように、いつもご機嫌なアメリカ人が必死で深刻な顔をしている。
 結局2時間で体感20部屋は移動したのではないでしょうか。ピンヒールなんかで来たら辛くて泣いちゃう運動量。時々劇に必要な小道具を渡されて、反応を見られる雰囲気になって、俳優もちゃんとやってくれそうなお客を選んでいる模様。どの場面でも巻き込まれているお婆さんがいて、健気な演技が可愛らしかったし、私じゃなくてよかったです。ちなみに途中カードが渡されたのであとで飲み物とか交換できんのかなーと思っていたら若旦那が「これオペラのチケットだから。さては話全然理解してない??」そうです。ほぼ理解してません。
 俳優さんが近いということは、衣装も間近で見られるし、俳優さんの匂いも嗅げる。私が見た回の怪人はとにかくデカい。そして髪が少し薄い。サミュエル・L・ジャクソンにそっくり。アメリカ人はみんな号泣していました。没入力すごいな~。

途中でもらったオペラのチケット。無料ドリンク券じゃなかった。

吉野亜衣子


ラジオ局を辞め、夫の留学についてパリへ。
帰国後、日仏文化交流のための NOISETTEを設立。2022年で設立10周年。
2024年春よりNY在住。

連載中のトモクンとポッドキャストやってます。